先日、たけしの「みんなの家庭の医学」で私たち歯科医師がとても重要と思っている事がオンエアされました。
「舌が弱いと全身が衰える」という内容です。
食事が軟食化したり、よく噛まないでいると、歯や舌を含めた口の機能が低下してきます。
それにより、咀嚼する為に必要な筋肉が衰えます。
また、食の軟食化、噛みごたえのない食品は栄養のバランスが悪い事も多く、歯ごたえのある肉などに比べてタンパク質の不足を招き、筋肉が減ってしまい、全身の筋力低下により、老化を早める事になるというものです。
下の図は食事内容による栄養成分の違いについての一例です。
「育てようかむ力」より
ファストフードの方がたんぱく質の含有量が少なく、噛まないで食べられ、食事の時間も短いのがわかります。
今回、TVの中で実験に参加した60~70歳代の人7人のうち、4人の人が舌の力が実年齢より衰えており、全身の筋力の低下の結果と見事に一致していました。
まとめると、
全身の老化を早めてしまう舌の筋力を衰えさせる生活習慣として:
①:咀嚼回数が少ない
軟食化、歯の欠損なども含めた口の機能の低下により、軟らかい食品を選ぶことなどにより、タンパク質の不足により、筋力が減ってしまう。
②:会話が少ない
発音により舌は自在に変形し、よく動くようになり、筋力維持につながるが、会話が少ないと舌の動きも減り、筋力も低下してしまう。
全身の筋力低下を防ぐ為には逆に:
①:よく噛むこと
②:よく会話する事
が、必要という事です。
全身の筋力低下を防ぐ為にはタンパク質が重要で、それには肉の摂取が重要ですが、その為にはよく噛むために舌を含めた口の機能を向上させる必要があります。
その為に番組ではスルメを使った舌の筋力の向上を指導して見事にいい結果を出していましたが、私たち歯科医師の立場からすると、きちんと歯の治療をしてしっかり噛めるお口の中の環境を作ってあげる事がとても重要といつも感じています。
とても重要な内容の番組でした。
坂戸市若葉駅近くの増野歯科医院では舌の筋力を上げるトレーニングも以前より指導しています。
きちんと口の中の治療をして、さらに機能も向上させる為にはとても重要です。
興味のある方はいつでもご相談ください。